松本佩山



 同級生には初代松本佩山(故人)の息子平君がいます。佩山さんは九州の陶芸家の先駆者と言われ、帝展の美術工芸部門に連続入選(昭和八、九年)し、日展の前身の文展の特選候補にもなった人です。
 平君の家が学校に行く途中にあったので、よく立ち寄っていました。まだ焼き物がよくわからない時でしたが、佩山さんの皿や鉢には圧倒されました。名品を間近で見る、こんな生きた勉強はほかにないでしょう。こんな大先輩と若いうちに出会え、いろんな話を聞けたのは光栄としか言いようがありません。

青木龍山聞書 陶心一如 荒巻喬著 西日本新聞社 29P


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