またまた、昭和のジュエリーが当店にやって来ました。 こういう品は、なかなか入ってこないので、業者さんからの仕入れてます。 ほとんどの人が、こんなの古臭いと言って見向きもしませんが、 私的には、量産された無表情な近年のジュエリーよりも、技と、奥行きと、風合いが感じることができるので、こういう宝石、ジュエリーに目が行きます。 魅力をいくつかあげてみると・・・ 1.唐草が美しい。 この側面の薄い線を巻いて、それを組み合わせて、表現していますが、 型枠に地金を流しこんで作る鋳造のジュエリーでは表現出来ません。 見慣れてくると、キャスト(鋳造)のものは、エッジがなく、ヌルっとしているように見えます。 ハンドメイドのものは、キリッとしています。 ハンドメイドの唐草でも、ちょっと野暮ったいものとか、ピリッと繊細で品格のあるものとかいろいろあるんですけどね。 2.ろう付けのあとが残っている。 ハンドメイドは、鋳造ではないので、地金と地金をくっつける必用があるのですが、その時にロウと呼ばれるものを使います。 出来上がり後は目立たないのですが、時とともにそのロウが変色し黒ずんだり、地金と違う色になっていきます。 普通に考えると、マイナスポイントですが、私的には、このロウの跡が見えるものは、造り手の職人さんの作業風景が目に浮かぶので、結構好きなんです(笑) 気を利かせて、ろう付けの跡をなくすために、ロジウムメッキなんぞをかける業者さんや、職人さんもいらっしゃいますが、おしろいを塗りたくるような感じで、ナチュラルな地金の表情が消えるので、ロジウムメッキはかけないほうが個人的にはいいと思っています。 3.造り手の個性が出ている。 今回の、指輪は、昭和のジュエリーの典型的なデザインと言うよりは、割りと個性があるというかちょっと珍しい感じですね。 マットな質感になっているつぶつぶのところは、タガネでコンコン打って小さな凹みを密集させているのですが、こういう加工も手間がかかるというか、あまり見ませんね。 効率一辺倒ではない豊かさを、加工技術の一つ一つから感じることができます。 4.どんどん減っている。 こういうジュエリーの魅力に気づいている人はまだ少なく、 需要が少ないので、多くの買取業者さんも積極的には評価せずに、どんどん「潰し」といわれるように、スクラップされているのが現状です。 今の普通レベルの職人さんでは再現出来ない技なんかも普通にあったりしますので、見方によっては日本の宝というか、粗末にできないというか、大事にしたいものですよね? あえて、洗浄もしていない状態での撮影をしてみました。 こういう風合いも嫌いではないですが(笑) 仕上げをして、生まれ変わってくれるでしょう。 こういうジュエリーをお持ちの業者さん、質屋さん、お気軽にお知らせ下さい。 気に入れば頑張って買いますので! ファイヤーオパールの話が来る前にかなり書いちゃいましたので、今日はこのへんで(笑) お売りいただきありがとうございました! 購入はこちらをクリック! 昭和ジュエリーに興味が出てきた方はこちらをクリック! |