昭和ジュエリー / Japanese 50's 60's 70's Jewelry





昭和ジュエリーとは、当店の造語です。

アンティークでもなく、現行製品のような中古でもなく、日本が元気だった頃、第二次大戦後~バブル以前 の頃の製品をイメージして(2010年2月)に名付けてみました。

この手の製品は、「古いデザイン」という一言で、地金高騰の煽りを受けどんどんスクラップされています。

バブル期以降の製品は、使っているメレダイヤでも質が悪いものが増えだしますが、この頃の製品は、材料は良いものを使っている場合が多いです。

それは、ジュエリーが大衆のものになる以前に作られたものであり、職人による手作りのものが多いからではないかと思っています。(キャストによる量産品もございます。)

量産品は、どこかの誰かが買うだろう という感覚が見え隠れするのに対し、

手作りの品は、注文する人、作る職人さん お互いの顔が見えた関係であり、妥協が入り込む余地が少ないのでは無いかと思っています。

かといって、豪華絢爛で冨を誇示するような印象よりは、職人さんの技と努力が感じられますし、どことなく懐かしさを感じさせるデザインがいいなと思っています。

石の角が擦れていたり、コンディションが悪いものはそれはそれで、前のユーザーさんが気に入ってよく使っていらした、つまり昭和、平成を頑張って生き抜いてきたのだなということを思い起こさせますし(職人さんに仕上げてもらうと思いもよらぬほど蘇ったりすることも多々あります。製品として死んでないんですよね。生きているんです。)、コンディションが良いものはそれはそれで、勿体無くて使わなかったのだろうか?それともデッドストック的に宝石屋さんでじっと持ち主を待つ時間が長かったのだろうかと、そういう想像もできます。同じような品物でも表情は様々で、変化に富んでいます。

前のユーザーの念が・・・ ということが気になる方は近づかないほうがいいと思いますが・・・
まぁ、でもこの下の写真を見てください。今時の量産された無表情で手抜きなジュエリーよりよっぽど生き生きしていると思いませんか?

地金が高いうちに潰して処分という、効率という名の元に、スクラップするのではなく、次の世代に残すべき品物は多いと思いますし、
地金高騰、不況という向かい風を耐えることができた品々には、あと何十年かすれば、アンティークという扉が開かれると思います。


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